2020年2月27日木曜日

親友のこと

あいつについて、何か言おう、何か書こうとは思うものの、そうすることでその何かは私の中から消えてしまうんではないか、そんなことを思っています。会社から正式にお知らせを出したことは一つの区切りではあり、私自身は気持ちの整理がついているつもりでしたが、やっぱりそんな簡単なもんじゃないですね。
正直「なんでやねん!」ってツッコミたい。

ツッコミで思い出したけど、大阪出張ついでによしもと新喜劇を一緒に観ました。辻本座長回でとてもおもしろかったのですが、私が
「すっちーもおもしろかったよ」
っていうと、あいつは決まって
「自慢するならすっちーが観れるときに大阪出張を企画してくれよ!」
って言ってきました。でも出張のタイミングってだいたいバタやんの回なんですよね。
別にバタやんがつまんないって言ってるわけじゃないです。

あとはなんだろう。だいたい酒飲んでるか、カラオケで歌っているかっていう記憶が多いですね。たぶん通算で100回くらいは一緒に飲んだんじゃないでしょうか。数え切れないくらい飲みに行った中でも、よなよなエールでおなじみのヤッホーブルーイングさんのビアフェス「超宴」に2年連続で一緒に行ったのは楽しかったですね。ビール・つまみのパシリじゃんけんとかしましたね。酒飲んでるけどやってることは中学生みたいな感じです。
いつかこんなイベントやれたらいいな、っていう話もしました。

仕事の思い出もたくさんあります。どちらかというと私が頼ることが多かった。
年イチでやっているイベント「Developers.IO」ですが、2コマぶちぬきセッションっていう無茶振りに応えてくれました。思えば、あのセッションでDevelopers.IOのトーンが決まったのだと思います。技術者がガチな技術ネタのために集まって盛り上がる技術の祭。喋る方もガチだから聞く方もガチで来てほしい。好きなことにガチで取り組むから楽しい。そんな感じです。
マーケティングとしては集客を優先すべきではと迷うこともあるのですが、技術に対してガチみたいなコンセプトを捨ててしまったらそもそも私達の存在意義がなくなってしまう。だからそういうのは守っていこうぜ、みたいな。そういう思いや価値観を共有できていたんじゃないかと思います。

Developers.IOが年々規模を拡大していくのは大変ありがたいんですが、一方、私にとっては理不尽なくらいのプレッシャーがあり、継続については毎回めちゃくちゃ悩んでいろんな人に相談をしていました。当然、あいつにも相談するんですが、返ってきた答えは
「続けてくれよ。これがなくなっちゃうのは寂しいぜ」
でした。この悩みは誰に相談しても「続けるべき」って言われるんですが、イベントのトーンを決定づけた本人が「やめてもいいぜ」って言うことなく去ってしまったので、もう続けていくしかないんだろうな、と。

エピソードは他にもたくさんあって、魚ランチを毎日食べ続けてどっちが先に音を上げるかとか、TMネットワーク縛りカラオケとか、ギターの練習アプリでお互いのスコアを塗り替えて通知を飛ばし合って
「うるさいわー!」
「そっちが先に飛ばしてきたんだろー!」
ってチャットで言い合ってみたりとか。

それと、一緒にやりたかったことがいくつかありました。私が企画してあいつが技術書を執筆するとか、アーキテクトとしてのノウハウを動画にして残すとか(5時間必要らしい)、おっさんバンドをやろうぜとか、いろいろあったんですが、実現できなかったことを本当に後悔しています。特に技術書と動画を作れていれば、残された人たちにも嬉しかったはずなのに。こうなってしまったが故に後悔の念は増します。
こんなにも人を後悔させて去っていくことについて、本気で
「なんでやねん!」
って言いたいですね。そしたら本人がニヤニヤ笑いながら
「騙されたw?」
「ねぇ騙されてどんな気持ちw?」
とか言いながらあらわれそう。脳内再生余裕です。

たぶんthee michelle gun elephantは好きじゃなかったと思うけど、一緒に買いにいったギターで「武蔵野エレジー」をジャカジャカ弾きながら(弾けてないんだけど)、そして余市蒸留所で買ってきたウイスキー(こいつにもエピソードがある)を飲みながら、楽しくもカオスな日々をふりかえりたいと思います。



このエントリーの最後に。
親友よ、この先もずっと親友だから、ありがとうもさよならも言わねえよ。

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