2012年10月5日金曜日

ジョブズが亡くなって1年


多分、今日だけだと思うけど、Appleのサイトは追悼ジョブズの動画が流れます。
http://www.apple.com/jp/

で、そんな日なためか、関連する記事も多くて、その中でもアスキーのサイトが神がかっていい記事を連発してました。

http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/111/111081/
http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/111/111082/

いい機会だからちょっとそれと関連した自分のことを書こうかと。

この3年くらいでいろいろな経験をしたけど、その間、いつも iPhone3GS が一緒だった。どこへ行くにも左側のポケットの一番取り出しやすい場所に入れて。寝る時も枕元に置いて。
たくさんの嬉しいことや悲しいことを、iPhone3GS を通して経験したし、こいつのおかげでいろいろな人と知り合えるきっかけができたのだと思う。
これまでの人生の中で、そんなにずっと一緒に居続けたデバイスなんかない。デバイスどころか財布やカバンだってそんなことありえない(財布を忘れることはあってもiPhoneは忘れない)。そういうことを考えるととても驚異的。
なんでそんなことが可能だったのか考えると、自分の求める用途に対して、iPhone はほとんどストレスなく扱えたことだと思う。当たり前なことを当たり前に実現してくれるデバイス。それまでのデバイスはPCだってその他のものだって、買う前に入念に調べてカタログにはできると書いてあるけど、実際に使おうとしたらマニュアル読まなきゃわかんなかったり、操作が面倒くさくてとてもじゃないけどサラッと使うなんてできなかったし。

嘘かと思うかもしれないけど、タッチパネルディスプレイをつかった携帯電話のアイディアは19歳ぐらいの時にノートにスケッチを描いてた(そんな大したアイディアじゃないけど)。当時使ってたPHSの機能性をとことん向上させたらどうなるかな? と思ってコンソールのデザインをいろいろ考えて行き着いたのが、タッチパネルディスプレイを採用してシーンに合わせて表示を切り替えればマニュアルなんかなくてもすぐ使えるはずだ、と思ってた。だからiPhoneがでてきたときは、時代がオレに追いついたかーとか冗談で思っていたけど、実際に使ってみたiPhone 3GSはそんなアホな学生の想像を遥かに超えたもので本当に驚いた。筐体の仕上がりを見ても、コストを安くの発想のもとどんどんツメの甘いものばっかりがでつづける世の中で、ここまでピシッとした加工ができるものなのかと感動したし。

そんなiPhone3GSは現役を引退して、一番取り出しやすい左側のポケットはiPhone5が収まるようになりました。ジョブズは亡くなってしまったけど、四六時中一緒にいるデバイスは彼が亡くなって一年弱で世の中にリリースされたデバイス。不思議なもんです。

なんでこんな気持ちの悪い感傷的なエントリーを書いているかというと、今日は体調がイマイチだったりいろいろやらなきゃならんこと抱えていて「ITコミュニティ祭り」に行けなかったから。そりゃあ私だってビール飲みたかったさ!

そして最後に。ジョブズは素晴らしい製品をたくさん作ったけど、最後に彼が作ったのは素晴らしい製品を作り続ける素晴らしい組織なのだと思う。多くの成功、失敗。自分の作った会社から追い出され、その間、みるみるうちに弱体化していくかつて自分が作った会社を見て、彼の大きな目標はそういうところだったんじゃないかと考えてみたり。




多分ね。