お客さん:人数少ないとプロマネなんていらないよね。
社内のメンバー:実作業とマネジメントなんて同時にできるわけないだろ、常識的に考えて。
両者の見解は異なります。
私自身は実作業と管理は分ける方が望ましいと考えます。
しかし望ましいといっても、その工数ってどのくらいみとけばいいの? となるわけです。
そこで「ソフトウェア見積り 人月の暗黙知を解き明かす」のコミュニケーションパスを参考に仮説をたてました。
以下、1年前に書いた文書。
プロジェクトは同時稼動人数が多ければ多いほど、コミュニケーションパスが
増えその分、管理コストがかさみます。
50人月の仕事を10ヶ月で行うのと、5ヶ月で行うのでは全体コストに変化が
生じます。
※ コミュニケーションパスの数を算出する式
n×(n-1)÷2 = パスの数
n | パスの数 |
3 | 3 |
4 | 6 |
5 | 10 |
6 | 15 |
7 | 21 |
8 | 28 |
9 | 36 |
10 | 45 |
3名以下、管理者は兼務で対応可能
4名、管理者は0.5人月相当の作業量が発生する。
5~8名、管理者は1人月相当の作業が発生する。実作業はほとんど行えない。
9名以上、管理者にサポートが必要
※ 1日あたり32のパスを処理できると仮定する。
基本的にはこれらの組み合わせ(ピラミッドを積み上げれば)で管理費を計上できる。
意外と妥当そうな数字が出てきたような……。
この時の仮説ではパス1本あたり15分の工数としました。
これはプロジェクトのフェーズや、システムの重要度によっても変化すると思います。
あと顧客内のステークホルダーの数も重要です。仕様の決裁者が複数いて、顧客内の合意に時間かかるとかはざらですよね。
それとメンバー間でどれくらいコミュニケーションがとれているのか、とか。
どこかで聞いた受け売りですが、ビルは高くなればなるほど、エレベーターの占める面積が増えて、フロアあたりの有効な面積が減るそうです。
組織やプロジェクトチームも同様で、人が増えれば管理したりコミュニケーションとったりする工数が増えます。
この仮説で一番伝えたいポイントはそこです。人が増えると大変だぁぁぁぁ、と。
しかしこの仮説の正当性についてはまったく自信がございません。
ご意見いただけると幸いです。